『無農薬』とは? 安心なお茶を選ぶために知っておきたいこと

「無農薬のお茶」「オーガニック茶」をお探しの方、多いのではないでしょうか
健康や環境への意識が高まる中で、「できるだけ安心・安全なお茶を選びたい」と考える方も増えています。
しかし実際のところ、「無農薬」とはどんな意味なのか――その定義や使われ方は、意外と曖昧なことも多いのです。
この記事では、「無農薬」という言葉の本来の意味や背景、そしてお茶を選ぶときに知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。
「安心なお茶」を見極めるための第一歩として、ぜひ参考にしてみてください。
1. 「無農薬」とは本来どんな意味?
「無農薬」という言葉は、文字通り「農薬を使わずに栽培した」という意味ですが、実は現在の日本では公式な表示用語としては使えません。
かつては「無農薬」「減農薬」といった表示が広く使われていましたが、2004年に農林水産省がガイドラインを改正し、これらの表現は禁止されました。
理由は、「農薬を一切使っていない」と誤解されるおそれがあるため。
たとえば、周囲の畑で使われた農薬が風に乗って飛んでくる「ドリフト(飛散)」など、完全にゼロにすることは難しい現実があります。
そのため現在では、代わりに「特別栽培農産物」や「有機JAS認証」など、明確な基準にもとづいた表記が用いられています。
つまり、「無農薬」と書かれていても、それが法的な認証に基づいたものとは限らないのです。
安心してお茶を選ぶためには、表示の背景にある基準や認証制度を正しく理解しておくことが大切です。
2. 「無農薬」と「有機栽培(オーガニック茶)」の違い
有機栽培(有機JAS認証)とは
・化学合成農薬・化学肥料を使わずに栽培する方法で、堆肥や天敵を活用し、土の力を生かすのが特徴です。
・日本では「有機」「オーガニック」と表示するために、有機JAS認証を取得する必要があります。
・有機JAS認証を受けたお茶には、第三者機関による審査をクリアした証としてマークが表示されます。
農薬不使用(特別栽培農産物)とは
・栽培期間中に農薬を使用していないことを示す表記です。
・「無農薬」とは異なり、過去の栽培期間や全体の農薬履歴までは保証されません。
・商品ラベルには「栽培期間中農薬不使用」と明記されます。
| 栽培方法 | 農薬 | 化学肥料 | 表示 | 特徴 |
| 有機栽培 | × | × | 有機JASマーク | 法律に基づく第三者認証あり、環境にも配慮 |
| 農薬不使用 | ×(期間中) | △(減らす場合あり) | 栽培期間中農薬不使用 | 認証なし、表示基準あり |
| 慣行栽培 | ○(基準内) | ○(基準内) | なし | 一般栽培、安全基準あり |
ポイント
「無農薬」と聞くと安心感はありますが、法的な定義はありません。
安心なお茶を選ぶには、有機JAS認証や特別栽培農産物など明確な基準がある表記を確認することが大切です。
3. 当園の「農薬も化学肥料も使わないで育てたお茶」シリーズがめざすもの
「農薬も化学肥料も使わないで育てたお茶」。
文字通り、一切の農薬や化学肥料を使わずに育てる茶葉のことです。
このお茶を育てる畑では、草刈りも害虫対策も、すべて手作業で行われます。
雑草や虫たちと向き合いながら、自然のリズムに合わせて茶木を育てる。ひとつひとつの作業には時間と手間がかかります。そのため、収穫量は決して多くありません。
でも、その分だけ得られるものがあります。
やさしい甘み、奥深い香り、そして何より、安心して味わえること。手間を惜しまない栽培方法だからこそ、味わいに自然のぬくもりが宿ります。
「無農薬」という言葉は法律上使えません。
だから私たちは、「農薬・化学肥料未使用栽培」「農薬も化学肥料も使わないで育てたお茶」という表現で、その想いと取り組みを正確に伝えるようにしています。
長年、農薬も化学肥料も使わずに畑を守り続けることは容易ではありません。
それでも、この方法を選ぶのは、「本当に安心して飲めるお茶を届けたい」という強い願いがあるからです。
環境にも人にもやさしいお茶づくりは、私たちの誇りであり、未来に残したい農業の形でもあります。
4. 安心・安全なお茶を選ぶための3つのチェックポイント
お茶を選ぶとき、何を基準にすれば安心できるでしょうか?ここでは、押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
1. パッケージ表示を確認する
まずは商品ラベルをしっかりチェック。「栽培期間中農薬不使用」や「有機JAS認証」といった表示があるかどうかを見てみましょう。
・有機JAS認証:第三者機関による審査をクリアしたお茶
・栽培期間中農薬不使用:その年の栽培期間中、農薬を使っていないお茶
2. 生産者情報を見る
ラベルだけでなく、どんな生産者がどのように茶葉を育てているかも大切です。ホームページや商品の説明欄に、栽培方法や畑の管理方針が書かれているか確認してみましょう。
3. 信頼できるブランド・販売店を選ぶ
最後に、販売しているブランドや店舗の信頼性を確認しましょう。
・栽培方法をきちんと明示しているか
・商品情報が詳細に掲載されているか
5. まとめ:栽培方法を理解して、自分に合うお茶を選ぼう
お茶の栽培方法には、大きく分けて有機栽培(オーガニック茶)、農薬不使用(特別栽培農産物)、そして慣行栽培の3種類があります。それぞれに特徴があり、味わいや安心度にも差があります。
・有機栽培:化学合成農薬や化学肥料を使わず、第三者認証のもとで育てられたお茶。
・農薬不使用:栽培期間中に農薬を使わず育てられたお茶。
・慣行栽培:一般的な農薬や化学肥料を基準内で使用し栽培されたお茶。
安心・安全なお茶を選ぶためには、表示や認証、生産者の情報を確認することが大切です。
「無農薬」と書かれていなくても、栽培方法の背景や茶葉への想いを知れば、信頼できるお茶を選ぶことができます。
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